正看護師に比べて、准看護師は比較的取得しやすい資格です。資格取得のための学習期間が短く、働きながら取得することも可能なので、准看護師を目指している人も多いでしょう。しかし収入に関しては、正看護師よりも低いのが実情です。
厚生労働省の調査によると、2021年の正看護師の平均給与は33万9,000円でした。これに対して、准看護師は29万円となっています。賞与については正看護師が年間81万5,000円であるのに対し、准看護師は60万5,000円です。
収入に格差が出る理由として、准看護師が正看護師のように自主的に看護に携われないことが挙げられるでしょう。准看護師は医師もしくは正看護師の指示のもと業務を進めるので、昇給や昇進が難しいのです。
准看護師は収入面ではデメリットがありますが、2年学べば資格が取得できるのが大きなメリットと言えます。定時制の学校に通えば、働きながら資格を取得できるのも社会人にとっては大きな魅力でしょう。
超高齢社会に突入し、准看護師は老人ホームなどの介護施設からのニーズが高まっています。医療業界でも看護師不足の現状を打開する存在として期待されており、求人募集も多いです。少しでも早く働きたい人は、准看護師は大きな選択肢となるでしょう。
一方医療の第一線で活躍したい、将来は管理職を目指すなど自主的な看護活動を希望するのなら、正看護師の国家資格を取得するのがおすすめです。とはいえ、准看護師から正看護師資格を取得する道もあるので、自分に合ったキャリアプランを考えましょう。